【稜version】


体育大会の夜、めったりと帆波にメールで怒られた。
そりゃそうだよな。
俺のせいで泣いたんだし。
なんか、会うの気まずいな…。


教室に入ると、もう帆波がいた。
高鳴る心臓。

「稜ー、おはよ♪」
俺に真っ先に話しかけてきたのは安野だった。

…帆波が見てる。
帆波は俺と目が合うと冷たく見つめ、すぐそらした。

「おい、稜!!」
肩を強く引かれる。
「…なんだよ!」

そこにいたのは、大河。
「ちょっと来いよ」

「はあ!?」
大河に無理矢理引っ張られて廊下につれだされた。



「お前さ、わかってんの?」
「何が?」


「帆波がどんだけお前のことを好きでいてくれてるのか」


「は…?」
いきなり何言い出すんだよ。


「帆波から全部聞いたよ。…帆波は本気でお前が好きなんだ。好きで好きでたまらないんたよ。…ちゃんとわかってるか?好きだから嫉妬するしヤキモチ妬くのは当然だろ?」