俺は夢果の元に走った。



「永遠…なんで…」




「なんで、黙ってたんだよ。なんで何も言わずに行こうとすんだよ」




「ごめん…ごめんなさい…」




「謝んなよ」



俺は夢果を見た。




「急に親の転勤が決まって。大阪に行くって言われて。永遠に言わなきゃって思ったけど、言えなかった。言ったら、別れがつらくなるから」



夢果は涙を流している。