その日の帰り。四人で帰っていた。
「もうすぐ冬休みだね」
夢果が言った。
「クリスマスも、もうすぐだよ」
沙姫が言った。
「クリスマスかぁ、初雪降るかな」
夢果と沙姫は、楽しそうに話している。




なんて、言ったらいいんだろう。





チラッと隣りの慶斗を見た。慶斗は普通だ。





余裕という顔をしている。





「沙姫」
慶斗が沙姫を呼んだ。沙姫は立ち止まった。
「何?」
沙姫は言った。





慶斗は俺を見て、沙姫に言った。





「クリスマス、一緒に過ごさねぇ?」





俺は分かっていたが、夢果と沙姫は驚いている。