「妹とは、完全に血が繋がってるんだ。だから、好きになったらダメだった。でも、好きになったんだ。愛しちゃったんだ、妹のこと」
慶斗の目から涙が流れていた。





初めて見た慶斗の涙。





「何度も思ったよ。血さえ繋がっていなかったらって。この血を何度も恨んだ」





隣りにいる夢果は、手で口を抑えながら、泣いていた。





人を好きになることは、とても幸せなこと。






でも慶斗にとっては、つらいことでしかなかったんだ。





ただ、人を愛しただけなのに…