その日の夜。慶斗と電話をしていた。
「おまえさ、福田のこと好きなんだろ?」
慶斗が言った。
「なんで、そう思うんだ?」
「おまえを見てれば、分かる」
「おまえの思ってる通りだよ」
俺は言った。
「やっぱな。告らねぇの?」
「まだ」
俺は答えた。
「おまえは?」
俺は聞いた。
「俺?」
「夢果と沙姫ちゃん、どう思った?」
「二人とも可愛いって思ったよ」
慶斗は普通に答えた。




沙姫ちゃんの気持ちには、気付いていないみたいだ。





それからしばらく、話しをして電話を切った。
そして、いつの間にか眠ってしまった。