(コケコッコー)

「(ガラッ)おはよー☆(あ。尾崎t来た!)
「おはようございまぁーっす!先生!今日は5短ですか?」
「ざーんねん!今日は通常日課でした~」
「えぇ~!もうかんべんしてよぉ~!せっかく今日部活あったのに…。あっ!そうだ!先生!美南だけ5短は!?」
「だぁ~め!」(先生のイジワル…)

中学に入学して初めての担任。
尾崎卓。
この先生は外見はいかにもヤンキーだが
このクラスの必要とされている太陽だ。

「美南ーーーーーーーー聞いてーーーーー!!」(ドンッ。
「いてててっ」
「どしたの?みんなして…。まさか、和則先輩に会ったとかぁー!!」
「・・・・・」
「え…?どしたの?」
「…その事なんだけどー。なんか、和則先輩、1年生に興味ないみたい…↓」
「・・・ぇ、え、ええええええ!!結衣、それ本当?!」
「うん…。しっかり聞いちゃった…。」
「はぁ…。どうする?」
「…ど、どうするって潤菜は諦めないよ!!」
「でもさぁー。興味ないって事は相手にしてくれないって事だよ?」
「じゃぁ。舞香は諦めればいいじゃん!!潤菜は諦めないんだから!!」
「あっ。そう。叶わない恋をいつまでも夢見てる少女でいたいならいいんじゃない!?」
「何それ?!ひどいよ!舞香!!」
「まぁまぁ。2人とも落ち着いて!こんなくだらない事で喧嘩しないでよ!」
「くだらない事…?美南はこのくだらない事に私達と付き合ってたの?!」
「いや…別に…そういう事じゃなくて…」
「もういいよ。どっか行って。」
「だから違うって!!」
「いいから!早くどっか行ってよ!!」
「あっ…。そうですか…。」(ガタッ。


美南は歯を食いしばり、
必死に涙をこらえた。
別にくだらなくなんかない。
ただ、喧嘩を止めようとしただけだ。
美南は自分の発言に深く落ち込んだ。
自分が悪いのに…。何故か涙が止まらない。
せっかく中学に入って新たな仲間が出来たのだ。
たかが自分の発言で美南は皆を悲しませた。
傷つかせた。その事が頭で何回もリピートしてた。
喧嘩なんかしたくない。
ずっと皆と友達で居たい。
美南はもう…皆と友達でいれないのかな?と
心底思った。
その思いがかってに美南を走らせた…。