部活動も終わった午後8時。
その日、私立相滝清廉高校の職員室では、
教師逹が珍しく騒いでいた。
禿げ上がった頭の汗を拭きながら、
教頭が割り込んでくる。
「何ですか何ですか。
教師とでもあろうにみっともない…」
その言葉を皆も聞かず
若い女の教師が興奮しながら
ある書類を教頭に見せる。
「見て下さい教頭!
相清委員会に、女の子からの
申請が来たんです!」
「何ですって!?」
教頭も我を忘れて書類に見入る。
あまりの教師陣の興奮ぶりに圧倒され、
輪の中に入れなかった新任の若い男が手を挙げる。
「あの、何がそんなに凄いんでしょうか…
それに、相清委員会とは…」