(勝ちパターン)
その小さな女の子はもう一度、じゃんけんの右手を出した!
一回限りの勝負の意味を理解していなかった。
お父さんに終わりをつげられると、又ニコニコしながら和紀にも微笑みかけた!
やっと理解ができたのか、その子はペコリとかわいいお辞儀をし、勝負前とまったく変わらぬあどけない表情で、両親の手にブラブラとぶら下がりながら、舞台の下へと降りて行った!
…一方、もう一つの準決勝戦では、敗者復活戦から這い上がってきた、あの黒縁めがねのオタク男と対戦した老人が、圧倒的な貫禄勝ちで、勝利していた。