『別れたよう』


こんな一つの言葉で
恋人関係が終わる。


楽しかった毎日も
君がいて幸せを感じた瞬間も


壊れる。
一瞬で壊れてしまう。


『こんな言葉がなければいい』


そしたら
君とずっと一緒にいれたのに。


別れを知らない
二人でいられたのに。


たった一言で
こんなに傷つかずにすんだのに。


残酷で、冷たい言葉は
心を突き刺して


わたしの耳に届いた。


(君との幸せは、もう終わり。)










君がいた毎日が
どれほど幸せか忘れていたよ。


付き合い始めたときは
君が隣にいて、笑っていてくれる

それが幸せだった。


けど、いつからかな
君が隣にいて、笑いかけてくれるのが

当たり前だった。


君はそばにいれくれる


そんな甘えた
馬鹿みたいな自信があったんだ。


もう少しだけ前にタイムスリップができたら


わたしは
過去のわたしに
教えてあげるんだ



(あの人が近くにいるのは、当たり前じゃない。幸せすぎることだよ。)








辛いことがあると
君に会いたい
頼って、甘えたくなる。


優しい笑顔で
『大丈夫だよ』って言ってほしくなる


頭を撫でて
『よく、頑張った』って言ってほしくなる


一度だけ
夢でもいいから


笑って、大丈夫と
頭を撫でて、頑張ったと

言って……
わたしをギュッとして。


『会いたい、君に』



そんな言葉は虚しく
一人の部屋に響いた。



(会いたい、会いたい。そう思うたび悲しくなるのは、なんで?)









フラフラと彷徨う
わたしの恋心。

この行く場所のない
気持ちはどこにいけば
捨てれるの?


捨てて、次の恋にいけばいい


たったこれだけのこと
それができないの

なんで?


君よりいい人なんて
たくさんいる

けど、やっぱり
わたしの心の中は


君が一番なんだよ。


捨てたくない
この気持ち。


いつかは諦めるから
君に迷惑はかけないから


少しだけ
君を好きでいていい?



(彷徨う恋心は、君のもとまで飛んでいった)










新着メール一件です。


久しぶりに携帯に
君の名前があった。

心臓が一気に飛び跳ねた

嬉しいような
悲しいような
不思議な気分


ドキ、ドキ、ドキ


ゆっくりと携帯を開く

メールには


『会いたい』


たった、一言だけ。


何、勝手な人
いまさら何よ
別れよって言ったのは
あなただよ?


口からこぼれる冷たい言葉


頬を流れる温かい涙



(心のどこかで期待してた、その言葉を)








君と別れて気づいた


離れたからこそ
君がどれほど
わたしの支えだったか
どれだけ君が好きか


こんなに思い知らされた


忘れいた想いを
痛いほど知ったから


同じ過ちは繰り返さない


もうなくさない


離さない


離したくない


このあったかい大切な恋心を


心に刻みつけて


いつも近くにいるから忘れてしまう


大切な人がそばにいる
ありがたさを。



(隣を見たら君が笑ってくれる、幸せ!)






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