『し…7時15ふん?!ち…遅刻だよ~!』
海里は、飛び起きた。その飛び起きた体を、母は体よくかわす。
『もう、時間無いんだから…ほら!昨日買っておいたパン持って行きなさい!制服も…しっかり着て!』
『う…うん。よし…準備完了!行って来まーす!』
『行ってらっしゃい。気を付けてね。』
海里は、玄関を力いっぱいに開け学校に向かって走った。
『う~ん…このままじゃ遅刻かも…確かこの先を、左に曲がると近道なはず…』
海里は、次の角を左に曲がった。
『ありゃ…なんか前もこんなこと…』
そして…
ドン!!
『はりゃ!いったーい!ちょっと気を付けて…』
海里が尻餅つきながら怒っていた顔の前に手が差し伸べて来た。
『これってもしかして…デジャブ?!朝の夢と同じ…イヤイヤでも…』
海里が顔を赤らめながら一人事を言っているのを見てぶつかった人は。
『えーと…大丈夫?』