「わかったよ!詩織さん!…そのお見合い、このチャーリーズエンゼルパイがぶち壊してやる♪」
涙目のまま顔を上げる詩織に向かって、シチローが自分の胸をポンと叩いて微笑んだ。
「何たって、詩織さんが結婚しちゃったら依頼を遂行するのに支障をきたすものね♪」
「唐沢寿明より、福山雅治のがいいわよね♪」
「あたし達、壊すのは得意だから任せといて♪」
そんなシチロー達に、詩織は今日初めてのとびきりの笑顔で応えた。
☆☆☆
そして詩織を交えて、BARどん底での作戦会議が行われた。
ある程度作戦が練られたところで、てぃーだが腕組みをしながら意見を述べる。
「その『男A』の役は誰がやるの?…シチローじゃあ、ちょっと迫力不足だと思うけど……」
何をやるのかは後々分かる事として、どうやら配役に若干の問題があるらしい。
暫く考えていたシチローは、やがて指をパチンと鳴らして言った。
「あっ!居たよ♪適任者が~♪」
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