♪ピンポーン


その数秒後にインターホンのスピーカーから声が返ってきた。

『はい!』

「うわっ!喋った!」


普通喋るだろ……


インターホンの声は年配の女性らしき声であった。おそらく身の回りの世話をするお手伝いさんか誰かだろう。


「あのぅ…僕…いや私は〇〇図書館の山口という者ですが……」


高感度のインターホンに顔を近づけて話す耕太……屋敷の中の受話器では、近過ぎる耕太の顔がモニターにどアップで映し出されていた。