翌日……
山口耕太は、シチロー達に図書館の外に呼び出された。
「あの…今日は僕、シフトで休みなんですけど……」
「耕太君!のほほんと休んでる場合じゃないぞ!…これから『白馬に乗った王子様作戦』を遂行する!」
「何ですか?それは……」
シチローが立てた作戦はこうだ……
図書館から出てきて帰りのバスを待つ詩織に、『変質者』に扮装したシチローがしつこく絡みだす……心底困り果てている詩織のもとへ、颯爽と耕太が登場し、シチローをカッコ良くやっつけてしまう……
「そして~危ない所を助けて貰った詩織さんは、耕太君に一目惚れして~めでたしめでたし…という訳だ♪」
「そんなベタなやり方……」
「文句言わない!
…いいかい!現れるタイミングが大事だからな!」
耕太の不安げな心境をよそに、シチロー達4人は、耕太を連れて詩織が現れるのをじっと待った。