4月24日、私の13歳の誕生日。
けれどこの日が今までにない思いをすることになるなんて―――…
「忘れ物はない?一応酔い止めの薬持ってく?」
「…うん。」
「どうしたの?元気ないみたいだけど…」
「全然っ!!別にフツーだよ…。」
本当はウソ。
校外学習でバスで移動教室へ一泊二日を目の前にして、普通ならワクワクするだろうけど、
私の心は沈んでいた。
「ほら、早く!菜月ちゃんがもうすぐ来ちゃうよ!」
お母さんは私の荷物を持ち、さきに外へ出ていった。
ドアを開く…。
あっ…
菜月の車はもう来ていた。
慌てて車のほうへ走り出した。