私はこの味を、しっかりと噛みしめた。 「ねぇ、このカレー小学校の時より辛くない?」 私は目の前で給食をたべている葛城くんに聞いた。 「う~ん、辛くていいかも。」 ―なんだよ、その微妙な答え。 「うちはこっちのカレーのほうが好みだなっ」 急に話に割り込んできたのは今、私の隣にいる秋山亜紀だ。 秋山さんは違う小学校から来た人で、まだよくわからない人。