式が終わって、

少しの休憩。

沙希の元へ行こうとあたしは教室を出た。

「待って!!」

後ろから急に声をかけられる。

振り向くと、そこには女の子が立っていた。

「あの…」

「んっ??」

「…名前、何て言うの??」

「鈴木 美沙だけど…」

「あっ、あたしねっ、佐々木 優花っていうの。

よかったら友達になってくれない??」

「いいよ。よろしくね」

「ありがと!優花って呼んでっ??」

「うん、じゃあ美沙って呼んでね~」

「うん!美沙、よろしく!」

そう言って、優花はにこっと笑った。

優花は、可愛くて、純粋そうで。

巻いた黒髪がふわふわ揺れて、笑顔が可愛くて。

天使みたいな女の子。

「じゃあ、あたし、友達のとこ行かなきゃだから、またあとでねっ」

「えっ…。ちょっと待って!!」

「ん??」

「あたしも一緒に行っても…いい??」

沙希、何も言わないかなあ…。

多分、優花みたいなタイプの子、苦手なんだよな…沙希。

一回だけだし、大丈夫だよねっ…。

「…うん!いいよ」