俺が話すタイミングをなくするように、息もつかないまま話し続ける。



その様子で分かってしまった。



コイツがこんな顔をしていた理由を。



「お前のしたいようにすればいい」

「…うん」



俺がそう言うのを分かってた顔だな。



「何が不満なわけ??」

「なんも」

「聞いてやるけど」



そう言うと一言だけしゃべった。



「離れるのはいや……」



優希がそれ以上話すことはなかった。



俺を避けるようにほかのヤツのところにいり浸ってる。



アイツアホだ。



ここ来る時も同じこと言ったよな。



「離れてても心は一緒だ」

「……もう少し考えてみる」



まだ浮かない顔だ。



「いつ帰んの??」

「明後日」

「なら今日と明日の夜は予定空けとけよ」



俺はそのまま優希を置いて店を出た。



その足でジュエリーショップに向かった。