辺りをキョロキョロ見回すと背後から激しい息遣いが聞こえた。
俺が振り返ると勢いよく抱き着かれた。
それは間違いなく優希で俺も優希に負けないくらい強く抱きしめた。
「「逢いたかった」」
人の目を気にせずそのまましばらく抱きしめ続けた。
パシャ―――――
やべー。
マスコミが駆けつけてきた。
「場所変えるか」
「そうだね」
俺と優希はなるべく目立たないように空港を出た。
優希に連れられ優希の家であろうところに来た。
「適当に座って」
「あぁ」
ここに俺が知らない優希の1年間が詰まってるんだな。
優希が淹れてくれたコーヒーを1口飲んだ。
うまっ!!
「何でここにいるの??」
「逢いに来た」
「……そう」
優希は俺が来たっていうのにあんまり嬉しそうな顔をしてない。