俺はあれもこれも全部器用にこなせる人間じゃない。



どれか1つを取るならって考えに考えた末に出した結果。



寂しくて不安になることもあるけど後悔はしてない。



優希が夢に近づくと俺も嬉しくなる。



俺が夢に近づいたら優希から1番におめでとうが聞きたい。



難しいスゲーけどすげー楽しいこの感情をエミリーにも知ってもらいたい。



俺はダメだけどいつか他のいいヤツに出逢えるはず。



「エミリー、お前もいつか分かるよ。きっと分かる。俺はただお前に幸せになって欲しいだけだ」

「悠稀がして」

「俺は無理だ。俺には1人しか幸せにすることが出来ない。もう定員オーバーなんだ」



……ごめん。



エミリーが傷つかないように優しい言葉をかけるあたり俺は大人になったと思う。



優希のおかげで心の痛みが分かった。



他にもたくさんのことを教えてもらった。



感謝してもし足りないくらいだ。



「エミリー。幸せになれ」