説得すんの大変だったけどな。



事務所の社長は俺と優希が付き合うのを絶対に認めないって言いはった。



だから俺は、本来優希に言う好きとか愛してるって言葉を社長に言ってた。



何が悲しくてこんなこと社長に言わなきゃなんねーんだっつーの。



途中からバカバカしくなり事務所を辞めるって言って出て行った。



もちろん本気じゃねーよ。



優希と同じくらい仕事も大事だから。



さすがに、ここまで言ったら社長が折れるっていう自信がある。



次の日、案の定、社長の方から折れて泣きながら謝ってきた。



いわゆる、泣き上戸ってやつ。



今後について、社長と話し合って解決した。



「それでこれからの事なんだけどよ、俺とお前の事を公表したいと思ってる」

「え!?でも…」

「お前に拒否権はねーよ」

「だって…」

「心配すんな。何か言われたら俺がちゃんと守ってやるから」

「うん」