「ご指名は…」

奥から青年が歩み寄ってきた。

「この子で」

店の奥に案内され、指名した女を待った。

「お待たせしました」

女は直ぐに来た。

「ご指名ありがとうございます。エリカです」

エリカが頭を下げると、ストレートの長髪が垂直に垂れる。

俺は綺麗なエリカに見惚れていた。

エリカはニコッと笑って俺の横に座った。

俺は名を名乗る代わりに、ホストクラブの名刺を渡した。

「ユウマさん、ホストなんですか?…だからそんなにカッコイイんですね」

エリカは目を細めた。