今はもういない人達を思うのは辛い。 でもどんなに辛くたってあたしなんかに泣く資格なんてない。 そう思ってあたしは溢れそうになる涙をこらえた。 「おっ!姫様はっけーん!」 突然、辺りに響いた声に驚きあたしは顔を上げる。 そこには旭よりは暗めの赤い髪をした長身の男とその回りに5人ほどのチャラい男達がいた。 この学校の制服を着ているが風神の人じゃない… あたしは直感でそう感じた。