「よく考えて結論を出せ

 俺は、お前の意思に従う」

一夜は、上着を身に纏う。

「こんな夜更けに
 どこ行くの?」

「煙草、買ってくるわ」

「煙草なら、戸棚に
 買置きがあるでしょう?

 ねえ、話もしないで
 私から逃げるの?」

いつもの喧嘩とは訳が違う。

おまえを宥めて、この腕に
抱き寄せて大丈夫だと言って
やれば済む問題じゃない。

「お前の人生

 俺と進むも、進まないも 

 決めるのは、おまえだ」

「決断を私に委ねて
 それに従う貴方って
 何なの?

 私達の関係ってこんなにも
 簡単に崩れる

 そんな容易いものだったの?

 一緒になろう

 あの言葉は嘘だったの?」