家に帰るとき、 ふと空を見上げた。 『なんで……??』 満月は昨日だったのに……。 昨日と全く寸分も違わない、 満月が、浮かんでいた。 私は急いで家に帰り、鏡の裏を見た。 “ふたつの世界が重なる鏡。 それを持ちし者は、 満月の夜だけの、 残酷な恋に堕ちる” 残酷な恋……。 この鏡は、初めから結末を知ってたんだ。