私は走ってその場を離れた。

あとから追いかけてくる足音が聞こえる。


私は携帯を再び耳に当てて、

『助けて……。』

普通の声で言うはずが、
思ったよりも小さくなってしまった。


グィッ…!!

「捕まえた♪」

『ぃや……。』

「そんな怖がんないでよ。
優しくしてやるし♪」

『ぃや…離して。』

「む~りッ♪」

腕を引っ張られて、
人が1人もいない公園に連れて行かれた。