リジュ…?

どうしたんだろう。

なんか興奮してる?


キュッと眉を寄せながら、ぴっとり耳をくっつけた。


『すまない…』


『っ……』


『ハディ…』


泣いてる?

ハディ泣いてるの? どうして?

父様なに言ったの?


『真裕には……まだ言わないでほしい』


『いつ言ったって同じですよ』


『…それはそうなのだが、トドメを刺すようなことはしたくない』


なに…どういうこと?


不安感が増す。

だけどなんだか…その不安が、形を持ち始めた気がする。


まさか…。


『だって、言ったじゃないですか! カエデは生きてるかもって…言ったじゃないですか!』


『……』


……!

やっ…ぱり…。

そのこと…?


ドキンと心臓がいやに痛んだ。

すぐにこの場から逃げ出したいくらいだ。


…だけど。


『…なのに…! なのに、その逆を裏付けてしまったって…どういうことですか!?』



……!?