……。


『…そう?』


『そうよ。熱いわ』


『え、本当? 大丈夫マヒロ、疲れが出た?』


疲れ…。

…なんの?


『体が弱ってるのね…』


リジュやハディも順に心配してくれて、なんか本当申し訳ない。


『もともと熱は出やすいから…』


それでずいぶんと、みわ先生のお世話になったしね。

…そういえば先生って、結局何科の先生なんだろう?

内科も簡単な外科も皮膚科もイケるマルチだとかって言ってたっけ。

…結局専門はどれ?


……まあいいけど。


『でもそっかー。それじゃしょうがないわね。いいわ! じゃ待ってて』


『なにを?』


『いいのいいの❤』


にっこりとあたしに笑いかけ、メイリーはそう言った。

そしてハディにベッドに寝かされ、あたしは首を傾げながら、三人を見送った。


「……なにしにきたんだろうね結局」


「くう?」


梨音に聞いたって仕方ないか…。

まいいや。今度こそ寝よう。


心に決め、瞼を閉じた。

あたしって生き物は本当に単純なもので、その三秒後にはうとうとと夢の世界へ旅立っていた。


『…おやすみ真裕…』


……どこかすごく…すごく遠くに、かっくんの声を感じたような気がしながら…。