逆に、クシャッと乾いた音が手元から聞こえた



「なっ、なにこれ!?」



手に握られるバラは、さっきで真っ赤に色づいて咲いていたはず
が、今は、真っ黒に変り枯れ果てていた



ぽとりと足元にバラを落とす



「どうして、枯れてるの?さっきまで、綺麗に咲いていたのに...」



そっと近くにあったバラをもう一つ手に取る



触れたと同時に、そのバラは枯れ地に落ちた



「いやぁ...!いやあああ!!」



私はその場にうずくまった
ヤダっ、怖いよ!!

何なのよ、これ...!!
これじゃまるで、本当に化け物みたいじゃない!!



私はしばらく、そこから動けなかった