「とりあえず、ほかのことして遊ぼうよ?」
少しうんざりした顔で、あたしがそう提案してあげると、それに乗っかったように、
可奈ちゃんと沙月くんがうんうん、と頷いていた。
「おままごとは?」
「公園に来た意味ないじゃん。」
「虫でもとりいく?」
「気持ち悪いから嫌だ。」
「変身ごっこ!」
「恥ずかしいから嫌だ。」
「…あぁもう!なんでもかんでも嫌だって!わがままか!?」
「違うもん!バカ沙月!」
毎回毎回、ケンカしてるこの二人はいい加減飽きないのかな?
ケンカするほど仲が良い。ってママが言ってたけどさ。
「じゃあ鬼ごっこは?」
「あっ、賛成!」
「おいっ!ムカつくなお前!」
ずっと怒ってるよ?この沙月って名前の男の子。
ブランコゆらゆら、傍観者のあたしは呆れてきた。