滑り台もシーソーも通り越してブランコへと走るあたし。
その後ろで可奈ちゃんと沙月くんがもめている気がしたけど、どうせつまんないことだし。スルーしてあげた。
「なぁ、愛は靴飛ばしするよな」
ほらね、つまんない。
「うーん…す」
「やだよ、沙月くん強いもん。」
「…じゃあ、しな」
「手加減するって!」
「………」
もめるのはいいけどさ、愛の存在忘れないでよ。
ていうかあたしの言ってることに被せないでよ。
「とにかくしないからっ!」
「はぁ?!」
ぷいっと可奈ちゃんにそっぽ向かれた沙月くんは、わかりやすく落ち込んでる。
見た目怒ってるけど、
絶対しょげてる。
だって沙月くん、可奈ちゃんのこと大好きだもん。