詩織?



あの河原に俺はいた。



いつの間に?



「裕也、大丈夫?」



透けてる…。



俺は、もう水で薄められた水彩絵の具のように、今にも空気に溶けようとしていた。



「俺、もっとお前と一緒にいたかった」



声さえ出すのがやっとだ。



「ずっと一緒にいたいよ…」



そう言う彼女の涙は光を受けて煌めいた。













俺、分かったんだ。



俺がこの世を、さ迷っていた理由。




君を守るためだったんだ。



君を守れて良かった。



君を救えて良かった。




君のこれからを、俺はずっと見守っているよ



君の幸せを、俺ずっと願っているよ