詩織?
あの河原に俺はいた。
いつの間に?
「裕也、大丈夫?」
透けてる…。
俺は、もう水で薄められた水彩絵の具のように、今にも空気に溶けようとしていた。
「俺、もっとお前と一緒にいたかった」
声さえ出すのがやっとだ。
「ずっと一緒にいたいよ…」
そう言う彼女の涙は光を受けて煌めいた。
俺、分かったんだ。
俺がこの世を、さ迷っていた理由。
君を守るためだったんだ。
君を守れて良かった。
君を救えて良かった。
君のこれからを、俺はずっと見守っているよ
君の幸せを、俺ずっと願っているよ
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…