『うわぁ〜人多いな!』
「何処で見る〜?」

既に人で溢れていた。
空いてる場所をキョロキョロ見回し
行ったり来たりした。

『おいチビ!
迷子になんなよ!』
「手離さんとってや!」
『一生離さんわ!』

ニッと笑いながらそう言って
強くあたしの手を握り
ズンズン歩いてく陽太。

『あっ、ここにしよか!』
「うん!」

場所を決めて腰を下ろし、
花火が始まるまで
ペチャクチャ談笑した。

「まだかなー楽しみやなー」
とソワソワしているあたしを
微笑みながら陽太は見ていた。