すごく心配だったけど
『早く杏の事養ってやりたいから…』
と言って
寝る間を惜しんで働き続けた。


だからあたしも
陽太が起きる時間に合わせて
モーニングコールをしたり、
何時になろうが
陽太が帰ってくるまで
寝ずに待っていた。


あたしが毎晩寝ずに待っていたのは
電話がしたいからじゃない。


陽太の体のしんどさを
一緒に感じたかったから。


『俺は毎週
決まった休みがあるのに対して
杏は2週間ごとしか休みないんやから』
と言って

待たなくていいし
朝も起こさなくていいからと
何度も言われたけど、
あたしは一度も言う事を聞かなかった。