新幹線がホームに到着し、
ドアに駆け寄ろうとすると
ドアの一番前に立ち
ニヤっと笑う陽太を見付けた。


ドアが開き

『杏!!』
「陽太!!」


と声をハモらせて
お互いの名前を呼び、抱き合った。


ニヤニヤが止まらないあたし達。


この日は水曜日。
陽太の会社は
水曜日と木曜日が休みだから、
今日二人でどこかに泊まって
明日の夜陽太は東京に帰る。

一瞬の幸せを過ごせる
大切な時間が始まった。