そして新幹線が入ってくる時の
プルルルル…という音が
鳴り響いた。


今でもこの音が嫌い。
すごく切なくなる。


ギュッときつく抱き合い、
そっとキスをした。


『「大好き」』


二人の声が重なり、
『またね』と陽太が言った。


涙でボロボロだったけど、
新幹線の扉からあたしを見つめる
陽太に
自分なりの精一杯の笑顔で
手を振った。