東京駅から
40分程電車に揺られ、
陽太が住んでいる街に来た。


駅から陽太の家までは
歩いて10分弱ぐらい。


10分弱でも歩くの辛いなぁ〜
と内心思っていると、

陽太はあたしの前に来て
腰を落とし、
『ほれ!』と言ってきた。


「え、何!?」

『おんぶ!』

「はぁぁ〜!?ここ外やで!?
大丈夫、杏歩けるから!!」

『“もう歩けません”って
顔に書いてあるやんけ!笑
家まですぐそこやし
周り気にせんとはよ乗れや!』

「いいって!」

『あ〜もう!!!』