お気に入りの服を着て
陽太が好きだと言う香水を付けて
8時に家を出た。


普段歩くのが嫌いなあたしだけど、
駅に向かう途中の徒歩でさえ
楽しく思えた。


一人で新幹線に乗るなんて
初めてだったけど、
不思議と不安なんて
これっぽっちも感じなかった。


券売機で切符を買い、
ホームに向かった。


プルルルル……


新幹線が行き交う音がする。
早く自分が乗る新幹線来ないかなぁ
って、ソワソワしていた。