『…あとな。』

「ん?」

また城野くんの表情が変わる。
さっきまで笑い合った表情とは違い、
また真剣な表情に変わった。

『俺、就職決まってん。
…来年の4月から東京行くねん。』

「?うん?」

『…嫌じゃないの?』

「別に嫌じゃないよ?」

『遠距離恋愛になるんやで?』

「それぐらい平気。」

『辛い想いさせるかもしれんよ?』

「離れてても
城野くんがあたしを好きな限り
あたしは大丈夫。」

『ほんなら大丈夫やわ!』

「じゃああたしも大丈夫!」