22時30分…
40分…50分………

鳴らないケータイを握りしめ、
とにかく待っていた。


まぁ上司の方も大勢いるだろうし
抜けれないんだろうな、と思い
気長に待つ事にした。


そのうちいつもみたいに
『杏!』と言いながら
電話をしてくるだろうと思っていた。


待っている間
あたしは陽太専用のアルバムを開き
写真を見たり、
今までくれた手紙を読み返したりして
時間を潰した。


そして一枚の紙を開いた。