荷物をかばんに詰め込み、
忘れ物がないか部屋を見て回って
あたし達は部屋を出た。


今にも泣き出しそうだったけど
笑顔で送り出すんだと
何度も何度も自分に言い聞かせた。


本当は泣いて
行かないでってすがりたい。


でもそんな事言ったところで
もうどうしようもなくて
ただ陽太を困らせてしまうだけ。


大好きだと言ってくれる笑顔で
「行ってらっしゃい」
と言えるような強さが欲しいよ………