ザーザーと雨が降る中、
『遅いし家まで送るわ!』
と城野くんは言ってくれた。

「いいよ!
家近いし雨もきついし
一人で帰れるよ!」

『ええって!
何かあったらどうするん!』

「何もないって!笑」

もしこの日が晴れていたら、
あたしはきっと
家まで送ってもらっていたかもしれない。

でも強い雨が降る中、
反対方向なのに
家まで送ってもらうには気が引けた。

そして何より
このまままだ一緒に居たら
あたしは告白したくなるかもしれない。

一緒に居たいけど
あたしは切なくなる事が怖くて
早く逃げたかったんだ。