もうあと12時間程で
陽太は東京に行ってしまう…。

二度と逢えなくなる訳じゃないし
大袈裟だと思うけど、
一瞬たりとも離れている時間が
すごく惜しくなった。

ちょっとした時間でさえ
今は一緒に居たい…。

あたしはお風呂に行って
声をかけた。

「陽太ぁー。」

『なにー?』

「杏もやっぱり一緒に入ってもいい?」