あたしも陽太の後ろに乗り、
『ほな行くで!』と
陽太が言うと同時にバイクは走り出した。

3月下旬の夜はまだ寒くて
「寒い〜」と二人で言い合った。

信号に引っ掛かる度
陽太はあたしの足をさすって
『大丈夫か?風邪ひくなよ!』
と声をかけてくれた。

あたしは陽太のバイクに乗ってる姿が
すごく好き。

サングラスが似合ってて
いつもかっこいいなと思ってたけど
バイクに乗る陽太は
一段とかっこ良かった。

そしてこの背中の温度を
ずっと感じていたいと思った。