相変わらずあたしは
泣いたり怒ったり、
喜怒哀楽の激しい毎日が続いていた。

ある日陽太の家に行き
部屋を入った時、
物がほとんど無くなっていて
すっかり寂しくなってきた部屋を見て
あたしは言葉が出てこなかった。

もう陽太が東京に行く日まで
1ヶ月を切っていた。

陽太は『寂しい部屋になってきたな』
とあたしの隣でぼそっと言った。

「…………。」

『俺ちょっと調べもんあって
パソコンいじるし、
杏そこ座ってちょっと待っててな!』

「…うん!
さっさ終わらせて早く構ってくれな
杏またスネるで!笑」

と明るく答えてみせた。