あの喧嘩以来も、
あたしは今までと変わらずに
急に不安になったり寂しくなったり
そんな情緒不安定が続いていた。

どれだけ遠距離恋愛を
前向きに考えようとしても
後ろ向きにしか考えられなかった。

そんな何一つ変われないあたしでも
愛想尽かさず陽太は愛してくれた。

2月に入ると
あたしは余計に病むようになり、
陽太がここを出て行く日までの
カウントダウンをしていた。

どんどん減って行く数字と共に
どんどんあたしも泣く夜が増えた。

陽太を困らせてばかりで
『頑張ってね』が
どうしても言えなかった。