野球部も全員グランドに入って練習始めたから、私もそろそろ始めるか!
ギターケースを開けて、ギターを取出し、ピックを右手に持ち、まずはチューニング…
「る~り~!!」
遠くから聞こえるこの声は、同じ軽音部の、西岡 由明(にしおか ゆあ)
「どうしたの?今日自主練だよ?」
汗だくになり、ギターを抱えて走ってきた由明は、私の隣に座った。
「一緒に練習したいなって思って…駄目?」
「大歓迎!」
「良かった」って言いながらギターを弾き始めた由明。
「もしかして…刹那?
あっ、旬いる!」
旬(しゅん)とは由明の彼氏!!
野球部のキャッチャーしてる。
背番号2番で、ムードメーカーらしい。
「うん…あっほら!旬くん手振ってるよ!」
由明に気づき大きく手を振ってる旬くん。
『るり~!』
刹那も気づいたのか、私の名前を呼んで、手を振ってる。
私はすぐ手を振り替えし、由明と顔を合わせ笑い合った。