「憂愛―…」



「何?」



「結婚しよか。高校を卒業してからか、憂愛がこの時にってタイミングで」



「はい…」



プロポーズなんて、一生に一度あるかないかなのに、実感するのに時間がかかり、徐々に涙が込み上げて来た。



「俺が、お前も、憂音やお母さんも含めて支えてく」



家族まで愛してくれる彼と結婚しないわけがない。

断ったら、私は地獄へ堕ちると思う。



「あ、指輪ないからこれで堪忍せぇ」



「コレ…」



首に架けられた、小さな羽のネックレス。

彼が常にしてたモノ。