お母さんに電話してみようかな……。


そう思って、ちょっと待ってもらうように言って、電話をかけようと受話器をとった時。


「あー宅急便屋さん？俺の荷物はニ階の向かって左側の部屋に置いといてくれれば後は自分で……」


……誰？俺の荷物って、あ、これこの人の荷物だったんだ。


ん？ニ階の左側？私の部屋が右側だから……


……いや、ナイナイ。うん。いくら自由人なお母さんでも、さすがに年頃の娘を男と一緒に住まわすなんてありえないよね。


一人で納得すると、とりあえずお母さんに電話しようと、もう一度受話器を握る。


すると、誰かに受話器を取り上げられた。


受話器を取った人は……あれ？さっきの男の子？


てかなに勝手に人の家に上がり込んでんのこの人！？


その人は、私の顔を見ながら小さくため息をつくと、