「ぜ〜ったい、よっちゃんてあたしの事、気に入らないのかと思ってたよぉ〜。」 

店に入って、約2時間。
飲んだ量、生中×7杯…8?いや……
分かんなくなっちゃったッ! 

そんなこんなで、たぶんほぼ出来上がってた。 

「だってさぁ〜、なんか嫌なことばっかり言うし…」

「嫌なこと?」 

よっちゃんはマイペースで飲んでいるからか、ほとんどシラフに近かった。 

「『ももちゃんやめろー』とかぁ、女にだらしなかったとか〜…」 

あたしはテーブルに腕を付けて寄りかかった。

「それって、あの時ではホントのことだったじゃん。だから話したんだよ?……まぁ、戸惑いは多少あったけど………。
心配してたんだよ、マジで…。オレなりに…。」

あたしはテーブルに付けていた顔を上げた。

よっちゃんの顔を見て、その気持ちを少しだけ感じた。 

「でも、余計なことだったよね。」 

「え?」 

「だってさ、結局ももちゃん、アキちゃんの為にそういうの全部やめようとして…… 」


ドキン


「………アキちゃんに本気になってたんだもんね…。だから……」 

「よっちゃん!」 

あたしはよっちゃんの言葉を遮った。 

もう、聞く必要ない。
必要ないことだから…
……そうだよ……ね? 








でもね、 






最後に1つだけ…… 







1つだけ、 
どうしても気になるの…。 









「ももちゃん…、彼女と………どうなったの?」 



よっちゃんは、なんとなく言い辛そうな顔をした。

でも、あたしはよっちゃんの顔をジッと見た。 





『聞きたい』 






そう伝わるように。





「ももちゃんは…、」