あたしは恐る恐る聞いた。

「………知ってんの?」

「………まぁ。」

!!!!

「なんか怖いんですけど、マジでッッ!なんでそんなにいつもいろいろ知ってんのッ!?」 

あたしは両手で顔を隠すようにした。 

「何だよソレ…。」

そう言ってよっちゃんは笑った。頭を掻く。 

「……聞いたんだよ、ももちゃんに。」 



ももちゃんに……?



「…そう………… 」



ももちゃん、何をどう話したんだろう…。



よっちゃんは、少し申し訳なさそうな顔をしていた。そして窓の方を見ている。

あたしはそんなよっちゃんを見て、ニッと笑う。


「じゃあ……………」

あたしは運ばれてきた中ジョッキを掴んだ。

「今日はゴチだね〜?」 

よっちゃんもニッと笑う。

「もちろん。」 

「相当飲むよ?」 

「どうぞ?」 

「相当食うよ?」 

「好きなだけ。」 

「酔って暴れるかもしれないからね!」


あたしの顔をジッと見て…、
そして笑った。


「付き合いますよ?」









やば…… 






泣きそう………。 





あたしは泣くのをこらえて、大きな声で言った。 

「いっただきま〜すッ!」



よっちゃんはあたしが話すただの愚痴を、黙って聞いていた。 




それが、嬉しかった。 





ごめんね!よっちゃん! 
あたしはよっちゃんの事を 
誤解してたよ!! 




そう、心の中で思った。